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お知らせ

国税庁が長寿医療制度について情報

国税庁が、ホームページで「長寿医療制度の保険料に係る社会保険料控除の適用関係等について」という情報を公開しています。これは、長寿医療制度の見直しに伴い、保険料を世帯主や配偶者が支払った場合について、所得税、住民税における社会保険料控除の取り扱いを説明するものです。

 長寿医療制度(後期高齢者医療制度)では、基本的に被保険者の年金からの天引き(特別徴収)されることになっています。この場合、被保険者=保険料負担者ですから、所得税、および住民税における社会保険料控除は、被保険者の所得に適用されます。

 ところが、今般の見直しによって、一定の条件を満たせば、保険料を世帯主又は配偶者の口座から振替えることができることになりました。
 所得税法(74条)では、居住者が、自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合、その居住者の所得から支払った社会保険料を控除することになっています。

 従って、長寿医療制度の保険料を被保険者の世帯主又は配偶者が支払った場合、支払った社会保険料は世帯主又は配偶者の所得から控除することになります。これにより、世帯全体の所得税や住民税の額が変わる可能性が高いため、国税庁では注意を喚起しているわけです。


平成19年下半期の国税不服審判所裁決事例集が公開

 国税不服審判所が「裁決事例集 No.74」を公開しています。
 裁決事例集は、「納税者の正当な権利利益の救済を図るとともに、税務行政の適正な運営の確保に資するとの観点から、先例となるような裁決」を公開するもので、今回は平成19年7月1日から平成19年12月31日までの間に国税不服審判所が行った裁決のうち、28事例が公開されています。

 今回公開された28事例の内訳は、国税通則法関係が4事例、所得税法関係が6事例、法人税法関係が7事例、相続税法関係が6事例、消費税法関係が2事例、国税徴収法関係が3事例です。

 具体的には、前年分の売上資料を添付しなかったことにより、「売上げの減少等の影響を受けた」と認められず、納税猶予不許可処分を受けた事例(国税通則法関係)、架空仕入れ等を計上して支出した現金について、代表者に支給した役員賞与に該当すると認定された事例(所得税法)、比較法人の平均功績倍率が、裁判事例や裁決事例による功績倍率よりも低いことのみをもって相当性を欠くものではないとして、支給した役員退職給与が過大とされた事例(法人税法)、税務調査において税額の控除に係る帳簿及び請求書等の提示がされなかったとして、仕入税額控除の適用が認められないとされた事例(消費税法)などが公開されています。


平成20年分の年末調整の手順を公開 国税庁

国税庁が「平成20年分 年末調整の手順と税額の速算表等」(冊子)を公開しました。内容については、平成19年度分からの変更は無いようです。

 この冊子は、平成20年分の給与について、年の中途で年末調整を行う場合に使用するものです。なお、年の中途で年末調整を行う場合とは、具体的に以下のような場合です。

? 年の中途で死亡退職した人【退職したとき】
? 著しい心身の障害のため年の中途で退職した人で、その退職の時期から見て、本年中に再就職ができないと見込まれる人【退職したとき】
? 12月中に支給期の到来する給与の支払いを受けた後に退職した人【退職したとき】
? いわゆるパートタイマーとして働いている人などが退職した場合で、本年中に支払いを受ける給与の総額が103万円以下である人(退職後本年中に他の勤務先等から給与の支払いを受けると見込まれる人を除く)【退職したとき】
? 年の中途で、海外の支店へ転勤したことなどの理由により、非居住者となった人(非居住者とは、国内に住所も1年以上の居所も有しない人をいう)【非居住者となったとき】

 年の中途で年末調整を行う場合の手順は、毎年12月に行う年末調整と基本的に同じです。税制改正により税率や税制が変更になった場合は注意が必要ですが、平成20年分については心配なさそうです。


事業承継支援センターが全国一斉にスタート

事業承継支援センターが全国一斉にスタート
 「あらゆる事業承継のニーズに対しワンストップサービスを行う」事業承継支援センターが、5月30日より全国一斉にスタートしています。

 事業承継支援センターは、中小企業庁が推進する「平成20年度地域力連携拠点事業」において、地域力連携拠点が行う事業のひとつ。「後継者不在による廃業に伴う雇用・技術の喪失を防止するため、あらゆる事業承継のニーズに対応したワンストップサービスを応援コーディネーター中心に行う」ものです。

 具体的には、(1).相談窓口や巡回相談による相談事業、(2).専門家の派遣、(3).地域単位での各種調査、(4).廃業の危険性がある企業と開業希望者のマッチング、(5).若手後継者対象のセミナー開催、?などを実施します。

 地域力連携拠点には、全国の商工会議所、商工会、都道府県中小企業支援センター、地方銀行、信用金庫、中小企業団体などから316カ所が選ばれ、そのうち102カ所に事業承継支援センターが併設されています。事業承継センター以外の地域力連携センターでも上の(1)、(3)、(5)の事業を実施しているところがあるようですが、その場合には、事業承継支援センターという名称は使われていません。

 なお、地域別の地域力連携拠点や事業承継支援センターについては、中小企業庁のホームページから見ることができます。


予定納税の減額申請書様式を公開 国税庁

国税庁が、平成20年分の所得税の予定納税に対する減額申請書の様式を公開しました。

 予定納税とは、その年の5月15日現在に確定している前年分の所得金額や税額などをもとに、予定納税基準額を計算し、その額が15万円以上になる場合に、所得税の一部を7月(第一期)と11月(第二期)にあらかじめ納付するという制度です。予定納税の対象者には、その年の6月15日までに税務署から「予定納税額の通知書」が送られてきます。

 予定納税制度は、簡単にいえば、ある程度以上の納税額が予想される人に対して、今年分の税額を分割で前払いしてもらう制度ということになります。
 ところが、前年に高額の納税をしたからといって、今年も同じだとは限りません。そのような場合、予定納税に対する減額申請をして、適当と認められれば予定納税額を減額してもらえます。

 減額の対象となるのは以下のような場合です。
■その年の申告納税見積額が事業の廃止又は盗難等により予定納税額の計算の基礎となった予定納税基準額又は申告納税見積額に満たなくなると認められる方
■それ以外で申告納税見積額が予定納税額の計算の基礎となった予定納税基準額又は申告納税見積額の10分の7以下の金額になる方

 なお、今年の予定納税(第一期分)の減額申請期間は7月1日から7月15日です。この期間を超えると7月分の予定納税については減額が認められません。減額申請にあたっては、6月30日の現況をもとに納税見込額を算出しなければならないため、意外と大変な手続きです。申請される方は早めに準備しておきましょう。


消費税に対する査察件数、脱税額が増加

消費税に対する査察件数、脱税額が増加
 国税庁が「平成19年度査察(マルサ)の概要」を公表しました。
 査察(マルサ)とは、「国税犯則取締法」にもとづき、悪質または大口の脱税行為に対して国税局の査察部が行う強制調査のことです。

 公表結果によると、平成19年度中の査察着手件数は220件、処理(告発可否の判断)件数は218件、告発件数は158件、告発率は72.5%でした。いずれも、ほぼ例年通りの数字です。ただし、脱税額については、処理された事件に係るものが353億円(前年度比116%)、そのうち告発された事件に係るものが309億円(同111%)と増えています。

 これを税目別に見ると、消費税に関する告発件数と脱税額が大きく増えているのが目立ちます。告発件数30件は前年度に比べると7件の増加ですが、前々年度に比べると3倍増になります。また、脱税額43億6900万円も前年度比209%、前々年度比390%と大幅に増加しました。
 この要因としては、「架空の輸出免税売上げとそれに見合う課税仕入の計上」や「人材派遣業を中心に、本来課税仕入に該当しない人件費を課税仕入となる外注費に仮装」して、消費税をごまかす脱税が大幅に増加しているようです。

 また、その他の脱税手口としては、「外国為替証拠金取引(FX取引)による利益の除外」をはじめ、売上げ除外、架空経費の計上、いい加減な所得計算などにより申告が、「昨年に引き続き」見受けられるそうです。告発の多かった業種・取引では、商品・株式取引が21者、鉱物、金属材料卸が15者、人材派遣業が14者の順でした。

消費税に関する異議申し立て、訴訟件数が増加

国税庁と国税不服裁判所が「平成19年度における不服申立て及び訴訟の概要」を公表しました。
 
 国税に関して受けた更正や決定などの処分に不服がある場合、納税者は租税争訟(そぜいそうしょう)法に基づき、税務署長等に対する「異議申立て」、国税不服審判所長に対する「審査請求」、裁判所での「行政訴訟(税務訴訟)」を行うことができます。今回の公表はこの租税争訟に関するものです。

 同公表によると、平成19年度における異議申立て4690件(前年比109%)と審査請求2755件(同110%)はいずれも増加しています、一方、訴訟件数は345件(同86%)と減少しました。
 目立つのは消費税に関する異議申し立て、審査請求、訴訟の各件数がいずれも増加していることで、特に審査請求の件数は前年比141%と大きく増加しています。国税庁の他の公表結果を見ても、税務調査や査察(マルサ)での消費税の事案は増加傾向であり、消費税についての税務トラブルは全般的に上昇しているようです。

 なお、異議申し立て、審査請求を行った結果、なんらかの主張が認められて全部、または一部の処分等が取り消された割合は、異議申し立てが11.2%、審査請求が12.7%で、いずれも若干増えています。
 また、昨年度、過去最高の国税側敗訴(一部敗訴含む)割合17.9%を記録した行政訴訟については、国税側の敗訴率が14.2%に下がったものの、それでも、ここ数年では昨年度に続き2番目に高い敗訴割合になっています。


今年度のeTAX目標値は平成19年度比で利用件数「増加」

 財務省が「平成20事務年度 国税庁が達成すべき目標に対する実績の評価に関する実施計画」を公開しました。これは、中央省庁等改革に伴い、各府省が管轄する実施庁(国税庁など)が達成すべき目標を設定し、その目標に対する実施庁の実績を評価して公表する制度ができたことにより、毎年公表されているものです。

 その実施内容自体は、毎年それほど大きく変わるわけではありません。ここ数年は、「内国税の適正かつ公平な賦課及び徴収」「酒類業の健全な発達の促進」「税理士業務の適正な運営の確保」の3つの大項目に11の目標値が設定され、毎年更新される形になっています。

 これらの目標値の中で、毎年注目されているのが、国税電子申告・納税システム(e-TAX)の利用件数に対する目標値です。というのも、国税の電子申告は、電子政府の推進計画の中で非常に大きな期待をされていたにも関わらず、開始直後から利用件数が伸び悩み、常に改善を求められ続けていたからです。

 そのため、国税庁では添付書類の一部省略、税理士等が代理申告する場合の電子署名の一部省略、所得税の電子証明書等特別控除など、電子申告普及のための制度の整備を推し進めるとともに、テレビコマーシャルなどのPRにも力を入れてきました。

 その甲斐もあってか、平成19年度のe-TAX利用件数は約577万件で、これは平成19年度における目標件数の約100万件(目標利用率3%)を遥かに超え、財務省の計画(オンライン利用促進のための行動計画)における平成20年度目標件数212万件の3倍近い結果になっています。

 これを受けて、平成20年度における国税庁のe-TAX利用件数目標は「増加」ということになりました。目標値に「増加」という表現が使われるのは、目標値のベースとなる前年度値が比較的に高い数値の場合です。


平成20年度税制改正に伴う情報が続々公開

 4月30日に平成20年度税制改正関連法案が成立し、即日公布されたことから、国税庁のホームページでは改正関連情報が続々公開されています。

●「所得税法等の一部を改正する法律」が公布・施行されました
●租税特別措置法(酒税関係)の改正について
●土地の登記に係る登録免許税の改正に関するお知らせ
●「平成20年5月 源泉所得税の改正のあらまし」を掲載しました
●「平成20年分 所得税の改正のあらまし」を掲載しました
●「契約書や領収書と印紙税(平成20年5月)」を掲載しました
●「印紙税額の一覧表(平成20年4月1日以降適用分)」を掲載しました
●平成20年度税制改正に伴い様式(認定NPO法人関係)を改訂しました
●「個人の方が株式や土地・建物等を譲渡した場合の平成20年度 税制改正のあらまし」を掲載しました
●「認定NPO法人制度が改正されました」を掲載しました
●「法人用 消費税及び地方消費税の申告書(簡易課税用)の書き方(平成20年4月)」の掲載について
●「法人用 消費税及び地方消費税の申告書(一般用)の書き方(平成20年4月)」の掲載について

それぞれの情報は、国税庁ホームページの新着情報から見ることができます。


改正最低賃金法は7月1日施行。違反罰金は50万円

 昨年成立した「最低賃金法の一部を改正する法律」の施行日について、平成20年7月1日とする政令が公布されました。

 改正最低賃金法では、これまで任意とされていた地域別最低賃金について、毎年必ず設定することとなりました。さらに、その設定基準について「生活保護との整合性をとる」こと(=従来よりも高く設定される可能性が高い)、同法に違反したときの罰金が50万円(従来は2万円)と大幅に引き上げられたこと、労働協約の拡張適用ができなくなったこと、派遣労働者にも適用されることになったことなど、従来に比べて厳しい内容になっています。
 
 また、改正法では、最低賃金の適用除外範囲も見直されており、その手続きも「適用除外許可申請」から「減額特例許可申請」に変わっています。現在、最低賃金の適用除外となっている労働者についても、施行日から1年の間に、新たに最低賃金の減額特例の許可を受ける必要がありますので注意が必要です。


今年から路線価はインターネット閲覧のみ

国税庁が平成20年分の路線価について、7月1日(火)より閲覧開始を予定していることをアナウンスしています。例年、路線価は8月1日に閲覧が開始されていましたので、今年は一ヶ月早くなっています。

 路線価とは、国税庁がその年の1月1日現在における宅地の評価価格を定めたものです。個別の土地の評価価格を定めるのは大変なため、道路に価格を付ける方式がとられており、そのことから路線価と呼ばれています。正式には相続税路線価といい、相続税や贈与税で宅地の評価計算を行うにあたり基準となるものです。

 なお、アナウンスによると、「国税局・税務署では、IT化・ペーパーレス化を進めて」いることから、今年からは国税局や税務に路線価図等(冊子)の備え付けをしないことになるようです。路線価を調べる際には、国税庁ホームページの「路線価図等の閲覧コーナー」を利用するか、全国の国税局・税務署に備え付けてあるパソコンで閲覧することになります。

 国税局・税務署のパソコンを利用する場合、「混雑時はお待ちいただく場合があります」ということですからご注意ください。


平成19年度のe-Tax利用数は577万件

国税庁が国税電子申告・納税システム(e-Tax)の利用件数を更新しています。それによると、平成19年度のe-Tax利用数は577万576件で、平成18年度の105万7153件から約5.5倍も増えています。

 電子政府に向けた国税庁のオンラインの行動計画によると、平成20年度のe-Tax利用件数の目標は213万1700件でしたから、その目標を約2.7倍も上回ったことになります。なお、577万576件という利用件数は、全対象手続きの約20%強という計算になります。

 特に伸びが目立つのが「所得税」で、平成18年度の49万584件に対し、平成19年度は363万3890件(前年度比740.7%)と猛烈な伸びを見せています。月別の利用者数を見ると、3月の一ヶ月だけで約213万件の納税者が所得税の確定申告をe-Taxで行ったようです。

 そのほか、「申請・届出等」11万2007件(同537.8%)、「法人税」51万626件(同506.3%)、消費税(法人)58万928件(同495.7%)、印紙税2万9473件(421.0%)なども大きく伸びました。この結果を見ると、法人、個人に関わらずe-Taxの利用件数が伸びており、いよいよe-Taxも本格的に普及し始めたという感じがします。


国税のコンビニ納付 最初の1ヶ月で3万件利用

国税審議会に提出された資料「国税のコンビニ納付とインターネット公売」によると、国税のコンビニ納付が開始されてから1ヵ月間(平成20年1月21日?平成20年2月20日)の利用件数が約3万件だったことが明らかになっています。国税審議会は、財務省設置法第21条により国税庁に設置された機関です。

 同資料が提出されたのは3月19日に開催された第10回国税審議会。資料では、平成20年1月21日よりスタートした国税のコンビニ納付について、その概要とともに最初の1ヶ月間の納付状況が記載されています。

 国税のコンビニ納付は2007年度税制改正で認められ、納付金額が30万円以下の国税について、全国4000店舗以上のコンビニエンスストア(以下一覧参照)での納付が可能となりました。
 コンビニで国税を納付するためにはバーコード付納付書が必要ですが、?確定税額を期間前に通知する場合(所得税の予定納税など)、?督促・催促を行う場合、?賦課課税方式による場合(各種加算税)については、納付金額が30万円以下の場合、税務署から送られてくる納付書がバーコード付納付書になっています。

 それ以外の場合は、確定した税額について納税者が税務署等にバーコード付納付書の発行を依頼することになります。たとえば、所得税確定申告を行った際、税務署の窓口に申し出れば、コンビニ納付用のバーコード付納付書をもらえるわけです。

 なお、同資料が提出された国税審議会においては、コンビニ納付に関して、「いろいろな情報が、あまり多くの人の目に触れるのは望ましくない。コンビニ納付の場合の納付書の書式について、本人以外の人にあまり多く情報を知られないような方法を検討すべきである。」という意見が委員から出され、国税庁は「コンビニ店舗に残る書類には詳細な表示を行わない対応を行っているところである。」と回答しています。

■国税納付が可能なコンビニエンスストア一覧
am/pm、エブリワン、くらしハウス、ココストア、コミュニティ・ストア、サークルK、サンクス、スリーエイト、スリーエフ、セーブオン、生活彩家、セイコーマート、セブン?イレブン、デイリーヤマザキ、ファミリーマート、HOT SPAR、ポプラ、ミニストップ、ヤマザキデイリーストア、ローソン


東京都の「コンビニ納税」利用件数は約2割

東京都の「コンビニ納税」利用件数は約2割
 東京都が「東京都コンビニ納税白書」を発行したことを発表しました。

 地方税のコンビニ納税は2003年度の税制改正で可能になり、東京都では全国に先駆けて2004年4月より自動車税のコンビニ納税をスタートさせています。白書では、コンビニ納税を開始してから4年経った現在の状況とコンビニ納税時のポイントを提言しています。

 白書によると、都税のコンビニ納税ができる都内のコンビニ店舗は17チェーン、5580店舗。コンビニ納税開始直後の6チェーンから11チェーン増加し、都内のコンビニのほぼ全てで納税できるようになっています。都税の収納手段全体に占めるコンビニ納税の割合は20.7%(コンビニ納税対象税目のみ)で、特に自動車税については金額ベースで30.9%をコンビニ納税が占めているそうです。

 そもそも、コンビニ納税は若者の生活行動の変化などに合わせた納税者サービスの一環として導入されたものですが、コンビニ納税の利用時間別の内訳を見ると、金融機関の窓口が利用可能な時間帯(9時?3時)とそれ以外の時間帯の利用者がおよそ半々になっています。24時間営業というコンビニの利便性により、出勤前、退社後や休日に納税するといったスタイルが普及しつつあるようで、そういう意味ではコンビニ納税の導入成果は十分に現れているといって良いでしょう。

 なお、総務省の調べによると、2007年7月1日現在で32都道府県、167区市町村がコンビニ納税を導入しており、平成20年度から導入する自治体も多いようです。また、国税でも2008年1月21日より納付金額が30万円以内の所得税の予定納税や各種加算税などのコンビニ納税が可能になっているほか、申告所得税などについても確定申告書提出時に税務署からコンビニ納付書を貰えばコンビニで納付することができるようになっています。


平成20年度の税制改正法案が衆議院を通過

2月29日、平成20年度の税制改正法案が平成20年度予算とともに衆議院で可決されました。同法案は即日、参議院に送られています。

 財務省の試算によると、平成20年度の税制改正による一般会計の増減収見込み額は平年度で3600億円の増収ですから、基本的には増税ということになります。平年度とは、適用時期の異なる改正内容がすべて適用されたものとしてみた場合の1年間のことです。
 その増収の大半を占めるのが証券税制の廃止です。具体的には、上場株式等に係る配当等の7%軽減税率が廃止されることにともない3090億円の増収となります。次いで土地の売買による所有権の移転があった際の登録免許税の税率引き上げでも750億円の増収となっています。

 一方、減収(減税)となっているのが、企業の研究開発税制の拡充(430億円の減収)や社会医療法人に係る税制措置(60億円の減収)など。減価償却制度の見直しなどによって6000億円規模の減収となった平成19年度税制改正に比べると、やはり小粒の感は否めません。

全国平均は2年連続の上昇、平成20年の地価公示

3月24日、国土交通省が平成20年地価公示を発表しました。それによると、今年1月1日時点の公示地価は全国平均で住宅地が1.3%上昇(前年0.1%上昇)、商業地も3.8%上昇(同2.3%上昇)し、2年連続の上昇となりました。

 地価の上昇を牽引する東京、大阪、名古屋の三大都市圏は引き続き好調で、住宅地が4.3%上昇(同2.8%上昇)、商業地が10.4%上昇(同8.9%上昇)と、景気回復とマンション・オフィス需要等を背景として上昇幅が拡大しています。特に東京都では住宅地9.1%上昇(同8.0%上昇)、商業地15.8%上昇(同13.9%上昇)と上昇率が群を抜いて高くなっています。

 一方、地方圏を見ると、依然として下落を示す「△」マークがまだ大半を占めており、地方圏全体で住宅地が1.8%下落(同2.7%下落)、宅地も1.4%下落(同2.8%下落)と16年連続の下落となりました。しかし、地方ブロックの中核都市や地方中心都市に上昇地点が増加。その他の地点でも下落幅が減少しているところが目立ってきており、地方圏全体の下落幅は縮小傾向にあります。

 このように、三大都市圏の上昇幅拡大と地方圏の下落幅縮小を背景として地価が上昇しているわけですが、必ずしもこの傾向が今後も続くというわけではなさそうです。

 地価公示と同日に公表された国土交通省の「主要都市の高度利用地地価動向報告?地価LOOKレポート?」によると、このところ三大都市圏でも周辺地を中心に、地価の上昇傾向がやや鈍化しているところが増えてきているようです。
 また、東証市場に上場する不動産投資信託を対象とした株価指数である「東証REIT指数」は、昨年5月の2600円代をピークに大幅な減少傾向を示しており、昨年12月現在で2000円代、今年3月時点では1400円台まで落ち込んでいます。この「東証REIT指数」には、都市圏におけるマンションやオフィスの需要動向が少なからず反映されています。

 各種統計においても景気の足踏み状態が示されている中、今後の地価動向には不透明な部分も多く、国土交通省も「景気・金利動向、需給バランスの動向、内外投資家の動向の影響などに留意すべきである」としています。


ネット株取引の普及で譲渡所得の税務調査が増加

国税庁が「平成18事務年度における所得税及び消費税調査等の状況について」を公表しました。同調査は全国の税務署が平成18事務年度に実施した、所得税および個人消費税に係る税務調査の状況を明らかにしたものです。

 なお、「事務年度」とは、7月1日から翌年6月30日までを1単位とした年度をいいます。この期間に各年度(4月1日から3月31日)に行われた税務申告等に係る事務(調査など)を実施するため、事務年度という言い方をするようです。

 同公表結果によると、平成18事務年度に実施された所得税調査等の総件数は79万4956件(前事務年度80万6769件)、所得税(譲渡所得)が8万1253件(同6万7234件)、個人消費税が9万6443件(同7万2639件)でした。

 このうち所得税の調査等の件数については、平成14事務年度以降、76万8千件→79万9千件→78万1千件→80万7千件と約80万件前後で推移しており、平成18事務年度の状況(79万4956件)も例年並といってよいでしょう。
 また、所得税の調査等の結果、申告漏れ等の非違を指摘されたのは調査等件数の72.3%にあたる57万4785件で、申告漏れ所得金額は9166億円、追徴税額は加算税を含めて1243億円でした。これも例年並の水準です。

 一方、所得税(譲渡所得)の調査等の状況では、調査等件数が前事務年度比で21%、非違件数が35%、加算税を含めた追徴税額が16%も増えています。
 譲渡所得とは、土地、建物、株式、ゴルフ会員権など、資産の譲渡による所得をいいますが、これについて調査等が増加しているのは、株式等の譲渡所得に対する調査等が前事務年度よりも63%も増加して3万608件となったためです。株式のインターネット取引が普及した結果、いわゆるネットトレーダーが爆発的に増加し、その中には故意、非故意を問わず申告を忘れたり、誤った申告をする人が多いのだと思われます。
 また、譲渡所得の調査等件数のうち1030件はFX(外国為替証拠金取引)についてのもので、FXがハイリスクハイリターン型の取引のためか、非違を指摘された1件あたりの申告漏れ額は2176万円と非常に高額になっています。

 なお、毎年話題になる「1件当たりの事業所得の申告漏れ所得金額が高額な上位10業種」ですが、平成18事務年度はキャバレー(前事務年度4位)が1件当たり2769万円で1位。2位は貸金業(同1位)2648万円、3位は風俗業(同2位)2113万円で、4位の情報サービス業1599万円は初めてのランクインです。


平成18年度のたばこ課税本数が大幅に減少

 このほど国税庁が公表した平成18年度の「税務統計 個別間接税関係(速報)」によると、平成18年度のたばこの課税数量が前年度よりも8.2%減少(1776億本)しています。

 平成18年度税制改正でたばこ税の税率が引き上げられたことから、平成18年7月1日よりたばこの販売価格が1本あたり1円程度上がりました。この点だけで考えると、今回のたばこ課税本数減少は、たばこ税率の引き上げが原因と見えます。

 しかし、たばこの値上げが無かった前年度(平成17年度)のたばこ課税数量を見ると、平成18年度の減少率を上回る12.3%の減少率が記録されています。平成17年といえば、平成15年4月に施行された「健康増進法」や同年5月に策定された「新たな職場における喫煙対策のためのガイドライン」により、公共施設、飲食店、職場、路上などさまざまな場所で禁煙化や分煙化が進んでいたころです。

 また、JTが10月17日に公表した「2007年全国たばこ喫煙者率調査」 によると、2007年5月現在の全国の喫煙者率は男女計で26.0%でした。これは、前年に比べて0.3%、5年前(2002年)に比べると4.9%の減少になります。厚生労働省の調べでも、1970年代後半の約3500億本をピークにたばこの消費量は減少傾向だそうです。

 おそらく、今回のたばこ課税数量の減少については、たばこ税率の引き上げも一因になっているでしょう。ただ、これほど大きな減少になったのは、喫煙環境の変化や喫煙者の恒常的減少などの影響が大きいものと思われます。


「ふるさと納税制度」案の仕組み固まる

総務相の諮問機関「ふるさと納税研究会」が検討していた「ふるさと納税制度」について、最終報告書が公開されています。総務省ではこの報告書をもとに法案をとりまとめ、来年度税制改正での成立を目指すようです。

 まとめられた最終報告書によると、「ふるさと納税制度」の仕組みは、現在の寄附金税制を応用(改正)し、自治体に寄附をした場合に住民税から一定の税額控除が受けられるようにするというものです。
 なお、寄附の対象となる自治体の範囲については、「定義しても確認することが困難」などの理由により限定されないことになりました。

 今回公開された「ふるさと納税制度」を簡単に言うと、自治体に寄附した金額から5千円を差し引いた残りの額が、そのまま住民税と所得税から軽減される(住民税額の10%上限)制度です。
 具体的には、以下の計算式で算出した控除額を住民税所得割額から控除できる(住民税所得割額の10%上限)ことになります。
■控除額=[寄附金の額]?[適用下限額5千円]?[所得税寄附金控除における軽減税額]

 なお、この計算式における適用下限額5千円は、少額の寄附金に係る自治体の事務負担が考慮されるとともに、この下限額が無い場合ではケースによって寄附をした金額すべてが控除されることになり、寄附金に係る納税者の真剣さが損なわれる危険性があるとされたものです。
 また、住民税には都道府県民税と市町村民税がありますが、税率(都道府県民税4%、市町村民税6%)の比率に従ってそれぞれ税額控除されることになっています。

 ところで、同報告書においては、「ふるさと納税制度」の主な反対意見として挙げられている、税の「受益と負担」と「公平の原則」の問題にも触れています。
 すなわち、「受益と負担」については、現在のように人の移動が頻繁な時代においては、生涯を通じた長い時間軸における「受益と負担」を検討する必要があるとし、これを同制度の有力な論拠としています。
 また、「公平の原則」については、住民税額の減少がどの程度まで認容されるかという問題だとしています。この結果として、同制度における「住民税所得割額の10%」という上限額が設定されたということでしょう。


中小規模の法人の平成18年度業績は増収減益

財務省が「平成18年度 法人企業統計調査」の調査結果を公開しました。

 同調査は、金融・保険業を除く営利法人の決算データをもとに、売上や収益、付加価値、投資、資金事情などをとりまとめたものです。調査結果は四半期別、年次別に毎年公表されています。

 同調査結果によると、平成18年度の法人の売上高は前年度比3.9%増の1556兆4329億円となり、伸び率こそ前年度の6.2%増には至らなかったものの、平成15年度から4年連続の前年度比増となり、過去最高の水準となりました。同時に経常利益も前年度比5.2%増と4年連続の前年度比増を記録しており、長期化する景気回復基調を背景に、国内の法人が業績を伸ばしている様が表われています。

 これを産業別に見ると、売上高では運輸業の前年度比17.4%を筆頭に、輸送用機械(同13.5%増)、卸売・小売業(同8.8%増)、鉄鋼業(同7.9%増)、情報通信機械(同7.4%増)といったところが大きく売上を伸ばしています。逆に売上減となったのは、サービス業(同10.4%減)、金属製品製造業(同4.1%減)、石油・石炭製造業(同3.7%減)、化学製造業(同2.8%減)などです。

 一方、経常利益では不動産業が前年度比48.5%もの増加を記録。そのほか情報通信機械(同43.1%増)、一般機械(同28.6%増)、運輸業(同21.7%増)、建設業(同16.9%増)などが大きく利益を伸ばし、サービス業(同16.2%減)、石油・石炭製造業(同13.6%減)、電気業(同12.0%減)などが大きく利益を減らしています。

 ただ、今回の調査結果でもっとも目を引くのは、調査対象企業273万5630法人のうち、156万4588法人と半数以上を占める資本金1000万円以下の中小法人の業績です。
 これらの企業の売上高は前年度に比べて14.6%も伸びているにも関わらず、経常利益は同25.9%も減少しています。景気の回復を背景に売上高こそ伸びているものの、石油、金属、紙など諸原料の値上がりに伴う売上原価の増加と、需要増などに伴う設備投資(前年度比81.9%増)の負担などが、中小法人の利益を大きく圧迫しているようです。


金融庁が証券税制の再延長・恒久化等を希望

このたび金融庁が公表した「平成20年度税制改正要望項目」によると、平成19年度税制改正で1年延長後に廃止が決まった証券税制上の軽減税率について、恒久化と再延長が希望されています。

 金融庁が希望しているのは、「上場株式等の配当金に係る軽減税率(10%)」(平成21年3月31日まで)の恒久化と「上場株式等の譲渡益に係る軽減税率(10%)」(平成21年3月31日まで)の再延長です。

 この両税制については、昨年の平成19年度税制改正の中でも「延長論」と「廃止論」について激しく議論されました。その結果、両税制とも「1年延長後に廃止」と決まったのですが、同時に「市場の混乱を回避する観点から市場特例措置を講ずることも検討」と、両税制廃止後の新たな枠組みに含みを持たせる表現も「与党税制改正大綱」には加えられています。

 今回の金融庁の要望はこれに対応したものと思われますが、一旦廃止が決まった税制について、再延長のみならず恒久化を打ち出したことには少々驚きです。

 金融庁はその理由として、「個人投資家の市場参加の促進等を目的に『貯蓄から投資へ』の第一歩として、大きな役割を果たしたが、その流れは未だ道半ば」と現行の証券税制を評価。その上で、「上場株式等の配当金に係る軽減税率」については「長期・安定的な投資の促進」などから恒久化、「上場株式等の譲渡益に係る軽減税率」については「『貯蓄から投資へ』の流れが定着するまで」継続すべきだとしています。


国税庁の来年度予算は1.7%の増額を要求

毎年8月になると、税を主財源とする一般会計について、各省庁が翌年度分の歳出配分額を財務省に要求する「予算概算要求」が出揃います。ここで出された要求額は財務省との調整を経て大枠が決められ、暮れに向けて本格化していく税制改正論議においても、基礎的財政収支(プライマリーバランス)という重要なテーマの基となるわけです。

 今回、国税庁から出された平成20年度予算概算要求額によると、来年度の予算要求額は7368億5900万円。これは平成19年度当初予算と比べると1.7%増となり、金額でいうと123億9800万円増えていることになります。

 もっとも増えているのは、「職場環境整備経費」で37億5100万円増の107億9900万円。次いで「納税者利便向上経費」が20億5400万円増の144億600万円、「情報化経費」が11億1900万円増の491億800万円の順です。逆に「税制改正関係経費」は、30億9500万円減少して3億4700万円になっています。

 「職場環境整備経費」に含まれているのは、震災対策経費や庁舎の整備経費などで、おそらく耐震基準に満たない庁舎等の新設・改修等の費用があると思われます。また、「納税者利便向上経費」に含まれているのは、国税電子申告・納税システム(e-TAX)や国税庁ホームページの運用経費や、税務相談事務を行う電話相談センター関係の経費です。これらの経費は、納税者の利便性を向上させる経費として国税庁がもっとも力を入れているところです。「税制改正関係経費」が減少しているのは、今年度の同経費が減価償却制度の見直しや信託法の改正、三角合併の解禁といった大型の改正等があったために膨らんだことによるものだと思われます。

 なお、経費の多くを占めると思われるのが人件費ですが、人員数については「必要最低限」として1053人の増員(純増39人)の要求となりました。ただ、平成17年10月4日に閣議決定された「新たな定員合理化計画」では、国税庁の合理化目標数が1014人と定められています。これについては、少し議論の的になるかもしれません。


国税庁の第2回インターネット公売は10月

 国税庁が10月に第2回目となるインターネット公売を実施することを発表しました。
 
 今年の6月に実施された第1回目のインターネット公売には、のべ1150人が入札に参加。出品された251件の貴金属や絵画などのうち217件(86.5%)が落札され、落札総額も見積価格の約1.7倍にあたる約9460万円に上るなど、大成功ともいっても良い結果となっています。

 第2回目となる今回のインターネット公売では、前回を大きく上回る722件、総見積金額2208万5600円の公売物件が出品されています。今回、目立つのは自動車の出品で、「メルセデスベンツE320アバンギャルド」が見積価格202万円、「トヨタプリウス」が同113万円、「アリスト(ベルテックス、エディション)」が同49万8400円などが出品されています。そのほか、「備前焼『瓶掛』」(同135万円)、「日本画 大野逸男作『富士』」15号」(同45万8000円)、「スターサファイアリング」(同43万円)などの骨董、絵画、宝石なども出品されており、落札結果が気になるところです。

 入札はヤフー社の官公庁オークションサイトにおいて、10月1日(月)の午後1時から10月3日(水)の午後1時まで行われます。また、落札者が決定するのは10月9日(火)で、自動車以外については同日、自動車については10月16日に売却が決定することになっています。

 なお、国税庁のインターネット公売に参加するためには、事前の参加申し込みが必要です。参加申し込みは9月12日(水)の午後1時から9月26日(水)午後5時まで、上記サイトで受け付けています。

平成19年の基準地価が公表

国土交通省が基準地価(都道府県地価調査)を公表しました。基準地価とは、毎年7月1日時点の地価を都道府県が調査したものです。

 公表された基準地価によると、全国平均で商業地が前年比1.0%の上昇、住宅地が0.7%の下落となっています。商業地での上昇は16年ぶりのことです。一方、住宅地は16年連続の下落ということになりましたが、その下落率は確実に縮小してきています。

 地域別に見ると東京、大阪、名古屋の3大都市圏で商業地(△10.4%)と住宅地(△4.0%)がともに2年連続で上昇しているほか、地方の中核都市でも商業地の上昇が顕著となっており、特に札幌、仙台、福岡の商業地では上昇率が二桁を記録しています。また、未だ地価の下落が続いている地域も多いのですが、その大半では下落率が縮小傾向にあるようです。

 ところで、基準地価のほかに地価を示す指標には、国土交通省が毎年3月に公表する「地価公示」と、その年の相続税等の計算で使う土地評価額を国税庁が決める「路線価」があります。この2つの指標の基準日は毎年1月1日時点ですから、基準地価はその半年間の経緯を見る指標にもなります。

 今年の地価公示においては、全国平均で商業地が2.3%、住宅地が0.1%上昇しました。それと比べると、今回の基準地価では全国平均で商業地が1.0%の上昇、住宅地が0.7%の下落となっており、地価の上昇傾向に多少ブレーキがかかっているような印象を受けます。

 これについては、これまで地価上昇を先導してきた東京都心部や大阪、名古屋市中心部の値上がりペースがやや落ち着いてきたためだと言われています。年間30%に迫る地価上昇は確かに異常で、バブルの再来を警戒する意見もありましたから、その反動なのかもしれません。

 一方、一部の地方中心都市において地価上昇が顕著になってきているところが増えてきています。また、この傾向は札幌、仙台、福岡をはじめとして、交通や通信などのインフラが整っている都市ほど強いようです。


エンジェル税制も税額控除方式へ

 経済産業省が平成20年度税制改正において、現在のエンジェル税制を抜本的に見直すことを要望する方針を固めたそうです。

 エンジェル税制とは、個人投資家がベンチャー企業に投資した際に受けられる優遇税制のこと。具体的には、一定の要件を満たすベンチャー企業(特定中小会社)の株式を取得した個人投資家(エンジェル)は、以下のような税制上の優遇措置を受けることができます。
<投資時点>
投資額をその年の他の株式譲渡益から控除(繰延)
<譲渡時点>
利益が発生した場合→譲渡益を2分の1に圧縮して課税
損失が発生した場合→損失の翌年以降3年間の繰越控除

 ベンチャー企業の育成という観点から、経済産業省や中小企業庁は同税制に特に力を入れており、ここ数年の税制改正でも様々な税制拡充措置が行われてきています。

 ところが、7月の日本経済新聞の記事によると、2006年度の同税制による投資額が前年度より46%も減少(13億円程度)したそうです。投資額が減少したのは5年ぶりですが、これは2006年度の株式市場が若干低調だったことから、株式譲渡益を得ることができた個人株主が減少したためだと言われています。

 欧米などでは、投資時点で所得税の税額控除が受けられるため、所得の多い個人投資家にとっての投資メリットが大きいのに対し、我が国では株式譲渡益からしか控除できないため、株式市場の好不調の影響を受けやすいのです。

 そこで、経済産業省では税制を抜本的に見直し、欧米と同様に所得税から税額控除できる仕組みにしたい考えのようです。具体的には、投資額の20%を所得税から税額控除(1000万円限度)する制度を、財務省に提出する平成20年度税制改正要望に盛り込むとのことです。


国税電子申告の平成18年オンライン利用率は2.89%

 総務省が「平成18年度における行政手続オンライン化等の状況」を公開しました。これは「行政手続オンライン化法」において、総務大臣が各行政機関等のオンライン化状況を毎年公表することになっていることによるものです。

 また、平成18年に政府のIT戦略本部が決定した「IT新改革戦略」では、オンライン化だけではなく、オンライン利用の促進にも取り組むこととされたため、今回より国の行政機関が扱う申請・届出等手続きのオンライン利用状況についても、公表されるようになりました。

 それによると、国の行政機関に対する申請・届出手続きの総件数は8億1218万件。そのうちオンラインを利用した手続きは1億2420件で、まだ15.3%という状況のようです。ただ、各申請・届出手続きごとに見てみると、平成17年に比べて利用率が大きく伸びているオンライン手続きも数多くあります。

 国税庁が主管する国税申告手続き等も、オンライン利用率が大きく伸びている手続きの一つです。平成18年における国税申告手続きのオンライン利用率は2.89%。平成17年度の利用率が0.41%でしたから、約7倍もの伸びになります。

 国税庁が立案した「オンライン利用促進のための行動計画」において、平成18年のオンライン利用率の目標値は2%でしたから、平成18年のオンライン利用率2.89%は目標を達成しているばかりか、平成19年の目標3%に迫る勢いです。また、平成19年に入っても国税電子申告・納税システム(e-TAX)ホームページで公表されている利用件数は大幅に増え続けており、もしかすると平成19年中に平成20年の目標8%を達成してしまうかもしれません。

 ただ、国税申告手続き以外の届出・申請手続きについては、それほど好調とはいえません。一部の支払い調書や源泉徴収票が10%に迫るオンライン利用率を示しているものの、まだ0.1%にも満たない届出・申請手続きも数多くあります。

 これらの手続きについては、電子申告利用者の多くが利用する民間ソフトウエアの対応が、オンライン利用率向上の鍵になると思われます。


今年分の路線価公表。昨年より平均地価が1万円上昇

 8月1日、国税庁が平成19年分の路線価を公表しました。今年(平成19年)に発生した相続、贈与については、この路線価を利用して相続等財産(土地)の価額を計算することになります。

 路線価は、国土交通省が毎年3月に公示するその年の1月1日現在の土地価格(公示地価)をベースに、売買実例価額、不動産鑑定士等による鑑定評価額、精通者意見価格等を基として算定されています。おおむね公示地価の8割が路線価の基準と言われており、路線価公表前に発生した相続については、公示地価を利用して相続税の概算計算をすることもあります。

 今回公表された路線価では、今年1月1日現在の地価公示で全国平均の地価が16年ぶりに上昇したことを受けて、標準宅地(全国41万地点)の平均額が1平方メートル当たり12万6000円と、14年ぶりに上昇(上昇率0.9%)に転じた前年よりもさらに1万円(同8.6%)上昇しました。

 標準宅地の平均額を都道府県別に見ると、地価の上昇したところが昨年の5都府県から大きく増えて12都道府県になりました。もっとも上昇したのは東京都(上昇率17.1%)で、次いで愛知県(同10.0%)、大阪府(同9.6%)、京都府(同7.0%)の順。地方圏でも札幌市や仙台市、福岡市といった中核都市を持つ北海道(同4.8%)、宮城(同6.8%)、福岡(同6.1%)の地価が上昇しています。

 逆に地価がいまだ下落傾向にあるのは31県。もっとも下落率が大きいのは秋田県(下落率7.9%)で、次いで徳島県(同6.1%)、香川県(同5.7%)、富山県(同5.4%)の順。ただし、これらの地域でも下落率は縮小しています。

 ちなみに、路線価の全国トップは、22年連続で東京都の銀座5丁目の文具店「鳩居堂」前で、1平方メートル当たり2496万円(上昇率33.3%)でした。また、上昇率が最も高かったのは、大阪市の御堂筋で上昇率は40.3%でした。

 なお、路線価は毎年8月に公表されていますが、これは相続税の申告期限が「被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内」となっているからです。たとえば、1月1日に死亡した方の相続税申告期限は10月1日で、この期限に間に合わせるために8月に路線価を発表しているのです。


2006年度の国税収入は50兆円に届かず

財務省が7月4日に公表した2006年度の「一般会計決算概要」によると、昨年末の補正予算編成時に財務省が見積もった税収50兆4680億円が1兆3989億円も足りなかったようです。

 昨年末、財務省は景気回復により法人税や所得税の税収が上向いたとして、当初予算よりも4兆6000億円ほど税収を上方修正、2000年度以来6年振りに税収が50兆円を超えるとして補正予算を編成しました。しかし、結果として2006年度の税収は49兆691億円となり、3年連続で前年を上回ったものの50兆円には届きませんでした。

 この見込み違いの主な要因は法人税収です。非常に好調だった年度前半の税収に比べ、年度後半は思ったように税収が伸びず、補正予算額に8911億円届かなかったのです。

そもそも法人税収は景気変動の影響を受けやすい側面を持っています。各種経済統計などを見ても、昨年秋から今年春の景気は一進一退の踊り場状態といった状況で、年度後半の法人税収の伸び悩みも頷ける結果とも言えます。しかし、法人税収14億9179億円は前年に比べて12.4%も増えて1995年度並みの水準となりました。税収総額も所得税を抜いて全税目で一番の稼ぎ頭となっています。今回の結果は、景気回復を過大に評価した財務省の「勇み足」という見方の方が正しいのかもしれません。

 ちなみに、2007年度の予算においては税収53兆4670億円が見込まれ、そのうち法人税収は前年比9.7%増の16兆3590億円です。平成19年度税制改正で減価償却制度が見直されたことにより、4000億円程度の減収が予想されている中で、この法人税収が達成できるかどうか。見込み違いに終わらないことを期待したいものです。

タイヤロックで自動車差し押さえ


 東京都の昭島市が、市民税や都民税を滞納した男性2人に対し、所有する乗用車に「タイヤロック」を用いて差し押さえを実施したことがニュースになっています。

 国税徴収法によると、自動車などの動産を差し押さえるためには、徴収職員がその財産を占有することが必要です。占有とは事実上、その物を支配している状態のことをいいます。つまり、タイヤロックをした時点で、徴収職員はその自動車を実質的に支配したと解されるわけです。
 ちなみに、タイヤロックされた乗用車を移動した場合や隠ぺいした場合、タイヤロック等を破棄した場合は、地方税法、刑法により5年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられるそうです。

 この「タイヤロック」は、都道府県では自動車税の滞納者などに対し、実際に行われている差し押さえの方法です。また、市町村でも「タイヤロック」による差し押さえを制度化しているところは多いようですが、実際に実施したのは全国で昭島市が初めてです。

 乗用車をロックされた男性2人は、滞納した税金を一部支払って(残額は分割納付)、タイヤロックを外してもらったとのことです。各都道府県でも、タイヤロックによる差し押さえは効果抜群と言っており、今後、全国的に増えてくるかもしれません。

新潟県中越沖地震に関して国税庁が情報

国税庁が「平成19年(2007年)新潟県中越沖地震により被害を受けた皆様へ」という情報を公開しました。先日新潟県を中心に発生したマグニチュード6.8の「平成19年新潟県中越沖地震」で被害を受けた個人、法人に対する税務上の取扱いを明らかにしたものです。大地震や水害などの災害が発生した際には必ず掲示される内容ですが、地震発生の翌日に掲示されるのは異例の早さです。

 地震等の災害によって、税金の申告や納付等が期限までにできない場合、所轄の税務署長に申請して認められれば、その理由がやんだ日から2ヶ月以内の範囲で期限が延長される取扱いがあります。また、地震等による損害が原因で税金の納付ができなくなった場合には、原則1年以内(最大2年以内)の範囲で納税の猶予を受けることもできます。

 さらに、個人の方が災害によって、住宅や家財などに損害を受けた場合は、雑損控除、または災害減免法に定める税金の軽減免除を受けることができます。
■雑損控除(所得税法)
以下の2つのうちいずれか多い方の金額を、その年の所得から控除することができます。
(1).損害金額?受取保険金など
(2).災害関連支出の金額?5万円
ただし、損害として認められるのは生活に通常必要な資産に限られます。また、災害関連支出とは、災害により滅失した住宅、家財を除去するための費用などです。
なお、損失額が大きくて、その年の所得金額から控除しきれない金額は、翌年以後3年間に繰り越して各年の所得金額から控除できます。
■災害減免法による税金の軽減措置
住宅や家財に対する損害がその価額の2分の1以上の場合、その年の所得金額に応じて、以下の所得税の軽減措置を受けられます。
・所得金額が500万円以下→全額免除
・所得金額が500万円超、750万円以下→2分の1軽減
・所得金額が750万円超、1000万円以下→4分の1軽減

 そのほか、所得税の予定納税をされる方の場合で、災害減免法の適用を受けることができる場合は、災害にあった日から2か月以内に予定納税額の減額を申請することができます。さらに、相続税や贈与税にも災害による税金の軽減措置が用意されています。

 タックスアンサーには、それぞれの措置について詳しく掲載されていますので、参考にしてください。

6月1日より最低賃金の一斉監督実施中

柳沢厚生労働大臣が5月11日の閣議において、最低賃金の履行確保、周知徹底を目的に「問題が多い業種」を中心に「6月1日から1カ月間、全国の労働基準監督署で1万事業場に対して一斉監督を行う」ことを発言しています。

 最低賃金法という法律では、使用者は労働者に対し、最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないことが規定され、最低賃金に達しない賃金を定める労働契約は無効とされています。また、地域別最低賃金の原則や決定基準を明確化するとともに、違反した場合の罰金を大幅に引上げる(2万円→50万円)ことなどを内容とした同法改正案も現在の国会で審議中です。

 厚生労働省によると、2005年に最低賃金法違反で摘発された件数は1766件。しかし、企業において賃金水準の低い非正社員化が進むなかで、この数字は氷山の一角に過ぎないとの指摘も多く、柳沢厚生労働大臣の発言もこれを意識したものです。

 一斉監督の対象となる事業所は、都道府県ごとに違反件数の多かった業種を中心に労働基準監督署が決めることになっています。ただ、各地の労働局のホームページなどを見ると、まだその詳細などは明らかになっていないようです。
 もし監督を受けることになれば、最低賃金法を順守しているかどうか支払い状況がチェックされるのはもちろんですが、賃金を規定している就業規則など労働契約の有無や内容、賃金台帳など労働関連法等で備え付けが義務化されている文書もチェックの対象となる可能性があります。

確定申告の電子申告利用者が前年比13倍

 国税庁が発表した「平成18年分の所得税、消費税及び贈与税の確定申告状況」によると、電子申告を利用して所得税や個人消費税の確定申告を行った人が59万3千件に上りました。昨年が4万5千件でしたから昨年比で13.2倍も伸びたことになります。その内訳は所得税が49万1千件(同14.1倍)、個人消費税が10万2千人(同10.6倍)でした。

 これについて国税庁は、「所得税の確定申告期間中の24時間受付、(国税庁HPの)確定申告書作成コーナーからの直接送信、税理士等が依頼を受けて税務書類を作成する場合に納税者の電子署名及び電子証明書の添付省略など、利用者の皆様の利便性の向上を図った成果」と述べています。
 さらに、今年から全税務署にeTAXコーナーが設置されており、その利用者も3万人いたそうです。国税庁では、来年はこれをさらに強化し「初回来署型電子申告」を目指すとしています。

 ただし、平成18年分確定申告書の提出件数は所得税が2349万4千人、個人消費税が152万7千件でしたから、電子申告比率は所得税が2.1%、個人消費税は6.7%となり、合計では2.4%になります。国税庁が目標とする電子申告比率50%にはまだまだ道は遠いようです。

 なお、平成18年分の確定申告においては、国税庁HPの確定申告書作成コーナーの利用者も大きく増えています。所得税の確定申告のうち161万8千件(前年比127.5%)、個人消費税のうち6万9千件(同130.2%)が同コーナーを利用して申告書を作成されています。また、今年から贈与税の申告書も同コーナーを利用して申告書を作成できるようになっており、1万8千件の利用がありました。

還付申告増加で平成18年の所得税確定申告数は過去最高

 国税庁が「平成18年分の所得税、消費税及び贈与税の確定申告状況について」を公表しました。それによると、平成18年分の所得税確定申告書を提出した人は8年連続で前年を上回り、過去最高の2349万人(前年比1.3%増)を記録しています。なお、申告納税額も3年連続して前年を上回り、同8.4%増の2兆8971億円でした。

 ただし申告数が増えているのは、主として還付申告が同2.4%伸びたことによるもので、納税申告は所得額(同1.4%増)、納税額(同8.4%増)は伸びましたが、申告件数は逆に同0.7%減少しています。

 所得税の還付申告は、主に給与所得等の源泉徴収をされている人のうち、公的年金受給者や中途退職者のほか、医療控除や住宅ローン控除(1年目のみ)などの各種控除を受けられる人などが、払いすぎた税金を返してもらうことができる税制度です。この還付申告を行う人の数が年々増え続けています。

 還付申告を行う人が増えている要因の一つは、公的年金受給者の増加だと思われます。平成2年に21万6千人だった公的年金受給者は、平成16年では44万5千人まで増えています。当然、それに比例して還付申告の対象者も増えていると予想されるのです。
 また、インターネット等により還付申告の情報が多くもたらされるようになってきたこと、さらに国税庁ホームページの確定申告コーナーや還付申告センターの設置など、納税者の利便性が図られていることも還付申告が増えている要因と考えられます。

 なお、納税申告者が減っているのに、その所得額や納税額が増えているのは、おそらく定率減税が全廃された影響だと思われます。

約6割の非公開企業が会社法施行にあわせて定款変更

東京商工会議所が「会社法施行後1年間における中小企業の対応状況に関する調査結果」を公表しました。この調査は、会社法が施行されて約1年となる今年4月に実施されたもので、東京商工会議所の会員のうち資本金1億円以下の非公開企業366社に対し、FAXでアンケート用紙を配付して行われました。

 同調査結果によると、6割超の企業が問題なく会社法に対応し、約6割の企業が会社法施行にあわせて定款を見直したか、また見直す予定があるそうです。多くの非公開企業において会社法は大きな障害とはなっておらず、そのメリットを上手に利用しているようです。

 まず、「会社法施行時に困った点」について尋ねた質問において、61.0%の企業が「特に困った点は無い」と答えました。ただし、「対応すべきポイントがわからなかった」という企業も26.5%ありました。また、「会計処理の変更や税務処理がわからなかった」と答えた企業も15.8%ありました。

 一方、「会社法施行に合わせて、定款変更を行ったか」を尋ねた質問では、「すでに変更した」と答えた企業が44.9%あり、「変更する予定である」と答えた企業も14.8%ありました。なお、定款を変更済み、または変更予定の企業に採用する機関設計を尋ねたところ、会社法において非公開会社にのみ認められている取締役会非設置を採用した企業は28.6%でしたが、資本金1千万円以下の企業では50%を超えています。取締役会設置を採用した企業は71.4%でした。

 これを細かく見てみると、もっとも多かった機関設計は従来型ともいえる「取締役会設置+監査役(会計監査権限のみ)」の47.1%で、次いで「取締役会非設置+取締役のみ」19.5%、「取締役会設置+監査役(会計監査権限+業務監査権限)」の18.1%でした。会計参与を「設置している」「設置を検討している」と答えた企業も合わせて11.4%ありました。

 なお、「会社法で興味のある分野」を尋ねた質問では、「税務・会計上の実務における留意事項」が40.7%ともっとも多く、次いで「定款作成、変更」の22.8%、「内部統制の構築」の20.8%、「事業承継」の19.9%の順でした。

6月から住民税が上がる。自治体がPR強化

 6月より、多くの方の住民税が上がることになります。そのため市町村をはじめ多くの自治体では、ホームページや広報誌などでこの事を大々的に取り上げてPRしています。

 住民税が変わるのは、定率減税が今年分から廃止されたこともありますが、平成18年度税制改正において国税(所得税)から地方税(住民税)への税源委譲が実施されたことがそれ以上に大きく影響しています。

 具体的には、いままで所得に応じて5%、10%、13%に分けられていた所得割の税率が10%(道府県民税4%+市町村民税6%)に統一されます。また、それによって生じる納税額の差額については所得税率で調整されるとともに、所得税と住民税の人的控除(基礎控除や扶養控除)の差額についても調整控除が用意され、定率減税廃止分を除いて所得税+住民税の額は従来と変わらないように配慮されています。

 既に給与から源泉徴収される所得税の率は今年1月分から見直されており、確定申告を行う人の場合は来年の確定申告で使う所得税率が変わります。しかし、住民税の場合は前年分の所得にかかる住民税を翌年6月から支払うことになっているため、給与所得者の場合は6月徴収分から、それ以外の方も6月末納期限分から住民税が変わることになるのです。

 ちなみに、住民税は高額所得者を除くほとんどの方のケースで大きく上がることになります。たとえば、給与所得500万円で夫婦+子供2人(うち一人は特定扶養者)の場合、年税額は約7万円から13万円5千円(定率減税廃止分含む)と2倍近くにもなります。

 昨年も6月から7月にかけて、主に高齢者から「住民税や国民健康保険料、介護保険料が高すぎる」との問い合わせや苦情が地方自治体に多く寄せられ、各自治体では臨時の相談窓口を開設するなど対応に苦労していました。これは、平成16年度税制改正で公的年金控除や老齢者控除が見直された結果、高齢者を中心に住民税や国民健康保険料などが上がったことによるものだったのですが、やはり納税者への周知徹底、説明不足があったことも否めません。

 今回、各自治体が「6月から地方税が変わる」というPRにやっきになっているのは、この昨年の苦い経験もあるのでしょう。

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京都の女性税理士・岩崎紀子が企業の経営指導、経営計画などを主にコンサルティングさせて頂いております。
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